The Cancer Genome Atlas(TCGA)を含む合計4つの肝細胞癌患者のコホートから合計655名の肝癌サンプルのデータを解析したところ、E2Fスコアの高い肝細胞癌は細胞増殖に関連する遺伝子セットを多く含み、さらには組織グレード、腫瘍径、ステージ、増殖スコア、そして細胞増殖の代表的指標であるKi67発現が高かった。また、E2Fスコアは肝細胞癌の腫瘍内不均一性および相同組換えの機能不全と関連しており、さらに肝細胞癌の発生および進行と著しく相関していた。E2Fスコアと突然変異率やネオアンチゲンとの関連は見られなかったものの、E2Fスコアの高い肝細胞癌は1型および2型ヘルパーT細胞、2型マクロファージの高い浸潤と関連していた。また、E2Fスコアが高い肝細胞癌は生存率の悪化と関連しており、肝細胞癌患者の全生存および疾患特異的生存期間に対する独立した予後予測因子であった。
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