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山本慎也「留学する?」から一歩踏み出す研究留学実践ガイド 人生の選択肢を広げよう

ノミネート(BOOK)
山本慎也『研究留学実践ガイド』等を通じた情報発信
サイエンスを遊ぼうの会(ヒューストン) 

概要
コロナ禍以降の研究留学に関する実践的な情報発信です

研究留学を取り巻く状況は刻一刻と変わっており、特にコロナ禍の前後では欧米の研究環境に様々な変化が起こりました。米国で研究室を運営している私はいち早くその変化を察知、速やかに日本の留学希望者に伝える必要性を感じ、羊土社の実験医学誌の協力を得て「どうする?コロナ禍での海外研究留学」という特集を臨時で組ませていただき、欧米でPI、ポスドク、大学院生として活躍する5人に現地からの臨場感あふれるレポートを書いていただき、それを総合することで、2021年2月号で日本の学生や若手研究者に対して情報発信を行いました。また、2022年の夏に日本の大学や研究機関での大規模な雇い止め問題がNatureやScience等のメディアで取り上げられた際には、将来への不安を抱く日本の学生・ポスドク・スタッフサイエンティストが海外に目を向けてもらうきっかけを作るべく、懇意にしていただいている実験医学誌の編集者に相談をし、「研究留学の技法2023」という連載を企画、米国のアカデミアやインダストリーで活躍されている研究者や米国で大学院生・ポスドク・PI職などを経験した後に日本のアカデミアに戻られた先生方などのご協力を得ながらオムニバス形式て8ヶ月に渡って海外に目をむけることの重要性・価値を発信しました。



受賞者のコメント

このたびはUJA科学広報賞に選出していただき、心より感謝を申し上げます。コロナ禍を経て若者の内向き志向が広がっているという話題が出る中、書籍「研究留学実践ガイド」の編集・出版等の活動を通じ、海外で研究をすることの魅力や意義を伝える活動に取り組んでいます。今後とも研究留学を志す方々やそのサポーターの人たちのお役に立ち続けることができるよう、広報活動や研究活動に邁進して行く所存です。

審査員のコメント

これから世界に羽ばたいていこうとする学生にとって必見に値する内容。実体験に基づいているため、提案やアドバイスにも説得力があり、将来の研究キャリアを築いていく上での重要な情報がちりばめられている。単なる「留学指南書」ではなく、様々なバックグランドや経歴を有した研究者の個人的なストーリーがコラムにちりばめられており、良質かつ正確な情報発信源であることを高く評価しました。(津田審査員)


エピソード

これまで実験医学(羊土社)で「どうする?コロナ禍での海外研究留学」、「研究留学の技法2023」などの特集・連載企画を組ませていただき、目まぐるしく変化する海外研究留学に関する最新の情報を国内外の学生・研究者に向けて幅広く発信してきました。2024年末、UJAが編集された『研究留学のすゝめ』の続編となることを目指した書籍、『留学する?」から一歩踏み出す研究留学実践ガイド 人生の選択肢を広げよう』をベイラー医科大学の同僚である中田大介さんと編集・出版させていただきました。本書は「留学に興味があるが、いま一歩踏み出せない」、「留学を志しているが具体的に何から取りかかればいいのかわからない」といった思いを抱く大学生・大学院生・ポスドクの方々、このような岐路に立たされた個々人を指導する立場にある教員やベテラン研究者、さらには自らが進む方向性を模索する若手研究者の手引書となるべく、生命科学の分野で海外研究留学をするにあたっての具体的・実践的なアドバイスを最新の情勢とともに詰め込みました。また「留学なんて自分には関係のないことだ」と感じている方にもお読みいただけると、これまで気づかなかったご自身の可能性や新たな選択肢を見出すきっかけになる、そんな一冊をめざしました.「海外のアカデミアで活路を見出す」、「アカデミア以外のキャリアパス」、「留学後、日本のアカデミアで職を得るために」などの章では既に留学を開始した方々のお役に立つ情報も数多く掲載されていますので、ぜひ多くの方々に書籍・電子書籍をご覧いただければ幸いです。


1)現在の専門分野に進んだ理由を教えてください

大学学部時代は獣医学を学んでいたのですが、米国大学院留学を転機にショウジョウバエを用いた遺伝学的研究に転向、現在はハエとヒトの遺伝学・ゲノミクスを組み合わせた様々な疾患の研究に従事しています。研究者としてのアイデンティティは様々な体験や出会いの中で徐々に確立していくものだと思っているので、科学者を志す方々は興味を持った分野を深く広く学び、ユニークな視点や特技を身につけることを目指しつつ、学問を大いに楽しんでください。


2)広報活動を行う理由を教えてください。

私は20年ほど前、海外の大学院に進学したいと思い、いろいろ情報収集をしていたのですが、当時はUJAもまだ存在せず、大変苦労をしました。ですので、私がした苦労を他の人に味わわせたくないとの思いで、広報活動を行っています。


スポンサーへのメッセージがあればお願いします。

UJA科学広報賞をサポートいただき、深く感謝申し上げます。現在、科学や留学に関する最新の正確な情報の発信の重要性がますます増加しています。今後ともこの活動のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。


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